木立性バラ5月~6月の育て方

5月、6月のバラの育て方

待ちに待ったバラシーズン!感動、喜びがいっぱい

5月中旬ころから、待ちに待ったバラの花が咲き始めます。
愛情を注いだ分、花を見る感動も大きいでしょう。
お友達を招いたり、花を切って飾ったり、飽きるまで眺めたり...ご自分で咲かせたバラで思いっきり楽しんでください。
また、一斉に花が咲いた後は、枝葉がぐんぐん成長してきます。
この時期は、できるだけ毎日観察して、咲いた花のお手入れをしましょう。

5月のバラの状態

水やり 鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりやる
庭植えは、適度に雨が降れば必要なし
肥料 5月は必要なし(ツボミが付いている時の肥料はNG)
6月、花が終わった後にお礼肥として「バラの肥料」を1回
病害虫 アブラムシうどん粉病黒星病バラゾウムシチュウレンジハバチ
この時期に
鉢苗を購入したら
花が終わる6月まで、入っている鉢のまま管理します。
花が咲いている時に植え替えると、花やツボミがダメになることがあります。
寒冷地の場合 5月は購入した苗の植え付け適期です

必要なお世話(1)
花がら摘み、切り戻し

咲き終わった花は、必ず摘み取ります(花がら摘み)。
そして、次の花芽を出すために枝を整えます(切り戻し)。
終わった花をそのままにしておくと、見た目が悪いだけでなく、灰色かび病などの原因になったりします。
また、花は早めに切り取る方が、株の生育が良くなります。

1本の枝に1輪だけ咲いている場合
一輪咲きのバラの花がら摘み

花が固まって咲く房咲きの場合
房咲きのバラの花がら摘み

必要なお世話(2)
病害虫の観察と対策

この頃になると、虫や病気が増えます。
せっかく咲いた花に穴を開けられたり、ツボミがダメになることも少なくありません。
発生しやすい虫や病気は、育てている場所の環境に起因しているので、家庭によって違います。
ご自分の家の傾向をつかんで、対策方法を考えるのも、バラ栽培の醍醐味の一つ。
あまり神経質になると疲れてしまうので、穴の開いた花を見つけたら「虫に食べられるくらい、この花が魅力的だったのね」くらいに考えて!せっかくのバラシーズンを楽しみましょう!

バラの病害虫診断

3月以降に購入した
鉢苗の植え替えは6月に

バラ6月の植え付け
6月に植え替えが必要な鉢苗

3月以降に購入した鉢苗、または3月までに植付けできなかった、右のような鉢苗は、花がひととおり咲き終わった6月頃に植え替えをします。
鉢で育てるならば、直径30センチ前後の10号鉢へ。地面に植えて育てるなら、最低でも1日に4~5時間日光の当たる場所へ。
遅くとも7月の梅雨明けまでには、植え替えを済ませましょう。

このまま育て続けると、根づまりを起こして育ちが悪くなります。また、土の量が少ないため、夏場に水切れを起こしてしまいます。
以下は鉢への植え替え方法ですが、地植えも、ほぼ同様の作業です。

「大苗」の植え替え方法

6月のバラ植え替え
(1)花後の切り戻しを終わらせ
ておく
6月のバラ植え替え
(2)鉢に鉢底石を2cmほど敷
6月のバラ植え替え
(3)バラの土を深さ1/3程度
まで入れる
6月のバラ植え替え
(4)株元を持ち、鉢の角を叩い
て、鉢から根鉢を外す
6月のバラ植え替え
(5)株元を持ちながら株を
鉢からスッポリ抜く
6月のバラ植え替え
(6)根鉢を崩さず(※)そのまま
鉢に入れ、高さと角度を調節する。
接ぎ木部分は土の上に出す
6月のバラ植え替え
(7)鉢縁3~4cmは水を溜める
スペースとして残し、土を足す
6月のバラ植え替え
(8)棒などを使って、隙間にも
しっかり土を入れていく
6月のバラ植え替え
(9)鉢底から溢れるまで水やり
し、水が引いたら繰り返す
  • ※生育期(4~11月)の植え替えは、できるだけ根を傷めない方が良いため

お徳用バラの土

「新苗」の植え替え方法

6月の「新苗」植え替え
(1)花後の切り戻しを終わらせ
ておく
6月の「新苗」植え替え
(2)鉢に鉢底石を2cmほど敷
6月の「新苗」植え替え
(3)バラの土を深さ1/2程度
まで入れる
6月の「新苗」植え替え
(4)人差し指と中指の間で
下の方の太い株元を挟み持つ。
接ぎ口から折れやすいので要注意
6月の「新苗」植え替え
(5)そのまま鉢を逆さにして
鉢から株を外すため鉢周りを揉む
6月の「新苗」植え替え
(6)鉢底をトントン叩くと外れ
やすくなる
6月の「新苗」植え替え
(7)手の平で株を支えながら
鉢から株をポコッと外す
6月の「新苗」植え替え
(8)そのまま鉢に入れ、
高さと角度を調節する。
接ぎ木部分は土の上に出す
6月の「新苗」植え替え
(9)手で土をギュッギュッと
押しながら土を足していく
6月の「新苗」植え替え
(10)鉢縁3~4cmは水を溜める
スペースとして残す
6月の「新苗」植え替え
(11)鉢底から溢れるまで水やり
し、水が引いたら繰り返す

お徳用バラの土

木立性バラ5月~6月 よくあるQ&A

Q.7月、8月に植え替えはできますか?
A.できますが、バラは暑さに弱く、真夏は根が弱っています。
7、8月に植え替えする場合は、できるだけ根を傷めないよう注意が必要です。
Q.接ぎ木部分に巻いてあるテープは、取っていいのですか?
A.「大苗」の場合は、植え替えの時にでも外してください。「新苗」の場合は、まだ完全に活着していないことがあるので、外さないでください。次の春までは、そのままにしておきましょう。
Q.「新苗」の接ぎ木部分に、テープのあるものと無いものがあります。何が違うのですか?
A.「切り接ぎ苗」と「芽接ぎ苗」の違いです。「切り接ぎ苗」にはテープが巻いています。「芽接ぎ苗」にはテープがありません。
どちらがイイとか悪いとかはなく、どちらもバラを作る技術です。

バラのボーリング
カビが生え、ボーリングしたツボミ

Q.バラのツボミが開きません。どうしたのでしょうか?
A.梅雨のような湿気の多い時期には、花びらにカビが生え、ツボミが固まってしまうことがあります(ボーリング現象)。この場合、一番外側の花びらを、一枚手で剥くと開いてくれることがあります。

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